
近江兄弟社高校では、6月と12月に全校そろっての礼拝を行います。6月は花の日礼拝、12月はクリスマス礼拝です。
花の日礼拝は、キリスト教の行事のひとつです。アメリカ・マサチューセッツ州の教会で6月に子どもを集めての特別な礼拝を行ったことが始まりと言われています。
この時期は、夏の花が咲き始めるころでもあります。人々は花を持ち寄って礼拝堂を飾り、その花を持って病気の人を訪ねて慰めるようになりました。日本には明治中頃に伝わったとされています。本校でも、礼拝を行ったあと、近隣のお世話になっている施設へ花を持って伺い、感謝の気持ちを表しています。
地球のステージとは、ライブ音楽と映像、スライドと語りを組み合わせたコンサートステージ。講師に桑山紀彦さんをお招きし、「ほんとうのしあわせってなんだろう」というタイトルでお話をしていただきました。
パレスチナ・ミャンマ・東ティモール。この3か国で今起こっていること、現在の活動を教えていただきました。
ジャーナリストとして活躍しているモハマドさんのお話を聞きました。幼いころ、心に傷を負った彼は、桑山先生の心のケアプログラムを受けました。「戦争があってもよくなった国、日本に行ってみたい」と語ってくれた彼は、現在、先生となり、今度は自分が子どもたちをケアする立場になりました。また、夢であったジャーナリストとしても活躍し、戦場の写真を撮って世界に発信しています。
イエさんは、村に2台しかないテレビをみて、世界の広さを知り、自分の目で見たいと通訳になることを志しました。勉強をするうえで、日本からの支援を受けて学校に通いました。「彼が自分の想いを口に出していってくれたから、私たちは彼を支えることができたのです。
できない、叶わない、と思わずに、夢を持つことが大切だよ」と桑山先生とイエさんが教えてくれました。
1999年にインドネシアからの独立を果たした東ティモール。ですが独立後もインドネシアからの侵攻を受けていました。東ティモールで医療活動をしてきたアメリカ人医師のダンさんは「人生には自分の力じゃ止められないことがある。1つ目は生まれてしまうこと、2つ目は歳をとること、3つ目は思わず人を好きになる気持ち。
私がここにいる理由は、東ティモールの人たちがいとおしく、ここの人たちを助けたいと思ったからだ」と言ってくれました。
「困難を切り抜けようとがんばっていると,未来が見えてくる」と桑山先生が教えてくれました。どんな状況でも、懸命に生きる人たちはみな輝いており、私たちに勇気を与えてくれました。こういった人の持つ本当の強さや、それを支える人々の働きなど、スケールの大きな学びができることも、近江兄弟社高校の学びの特徴です。礼拝後は、ふだんお世話になっている近くの施設にお花を持って周り、感謝を伝えてきました。