理事長挨拶

ヴォーリズみらい構想、第二段階へ!

理事長 藤澤俊樹

理事長となって1年がたちました。いよいよ私学も「激動の時代」に入ったと実感しています。そんな時代には、「追い風」も「向かい風」も激しく吹きます。まず我がヴォーリズ学園にとっての「追い風」とは何でしょうか。

学園への追い風

第一は、創立100周年を間近にした学園の歴史と伝統です。この間、社会に送り出しました多くの卒業生が、学園を支援してくださっています。本学園ほど卒業生の子どもさんに多く入学していただける学園も、そう多くはないでしょう。

第二は滋賀県や近江八幡市、守山市、東近江市など行政や地域の皆様からのご支援や期待が、大きくなっていると感じます。

第三は、ヴォーリズさんと関係の深い大学など多くの大学のご指導やご支援が年々大きくなっています。

第四は、現在在学中の生徒・児童・園児やその保護者の皆様、さらには教職員の学園への熱い思いです。私は昨年まで高校長を務めていましたが、生徒たちは学業はもちろん、生徒会やクラブ活動でも元気いっぱいです。PTA活動も熱い。学校を創る熱意を持った教職員も多い。私学は生徒・保護者・教職員みんなで創るものだと実感します。

第五は、幼児教育・保育や高等学校の「無償化」の流れです。まだ未知数のところもありますが、この流れが加速すれば、私学にとって大きな追い風になるでしょう。

学園への「向かい風」

一方、「向かい風(逆風)」はといえば、第一は、何といっても「少子化」「人口減」の進行でしょう。都市部への人口集中、地方の衰退に歯止めがかかりません。滋賀県でも北部と南部の格差は開くばかりです。そんな中での高校授業料「無償化」は県境を越えての競争を激化させます。中高の生徒募集には一層の工夫と努力が求められます。子ども園・保育園の「ニーズ」についても将来的には不透明と言わざるをえません。

第二は社会が学校(園)に求めるものの質的変化です。ICT化等の教育環境の変化は劇的です。また「通信制高校」の激増に象徴される後期中等教育の多様化も進み、「公教育」のあり方まで変える勢いです。通信制高校はICTとの親和性も高い。私たちもそんな変化を十分に分析しながら、学園の教育はどうあるべきか、真剣に検討しなければなりません。

第三は学園改革・前進のための財源です。「右肩上がりの時代」は終わりました。学園財政も厳しさを増しています。この時代にふさわしい財源の確保・投資のあり方を追求しなければなりません。

「フロンティアプロジェクト」から「ヴォーリズみらい構想」へ

2017年、「ヴォーリズ記念アリーナ」の完成をもって終了した「近江兄弟社学園21世紀グランドデザイン」に続いてスタートしたのが「ヴォーリズ学園フロンティアプロジェクト」です。そのリーディングプロジェクトと位置づけたのが「ヴォーリズみらい構想」プロジェクトでした。「ヴォーリズみらい構想」は、「小学校の閉校までの充実した実践展開」に取り組みながら、学園の全校地の総合的な活用計画を策定するためのプロジェクトです。今年1月より月1回のペースで、学園理事、後援会、教職員からなる「ヴォーリズみらい構想委員会」(以下「委員会」)を、開催してきました。その中で議論はふくらみ、「ヴォーリズ学園フロンティアプロジェクト」を発展的に解消し、「ヴォーリズみらい構想」で、校地の活用だけでなく、学園の総合的な「中期展望」を策定することとしました。

「ヴォーリズみらい構想」の基本的な考え方

委員会で整理した「ヴォーリズみらい構想」の基本的な考え方(到達点)は次の通りです。

事業の柱とその進め方について

委員会では学園校地を視察しながら、アイデアを出し合いました。それらを吟味し、次のとおり大きな課題を4つに整理しました。一つ一つの課題をどのようにプロジェクトとして実現させていくか。新組織を立ち上げたり、専門の業者等に委託することも考えられます。委員会としては、それぞれ「ワーキングチーム」を立ち上げ、検討することとしました。「ヴォーリズみらい構想」もいよいよ第二段階に入ります。

浅小井校地・北之庄校地での施設整備・収益事業

学童、地域スポーツクラブ、貸施設事業など

ヴォーリズ建築群保存活用事業

教育会館・ハイド館周辺を「ヴォーリズの里(仮称)」として活用

中高施設整備事業

高校西館改修または新校舎建設

エデュケア部門の事業

既存保育園の「リニューアル」(こども園化)、新規展開についても検討

おわりに

「ヴォーリズみらい構想」第二段階(2020年1月より移行)では、上記のワーキングチームからの案をもとに、「みらい構想企画統括委員会」で「マスタープラン」を作成し、理事会に答申し、決定・具体化します。
ヨットは、まず帆を張らなければ「追い風」でも前進できません。私たちもまず帆を張ります。ヨットは逆風でも前進できます。直進できなくてもジグザグに進みます。私たちも学園のすべての知恵と力を結集して「追い風」にのり、「逆風」にも立ち向かいます。そして大海原を航海するヨットのように胸躍る前進を続けます。
皆様のご理解・ご支援を心からお願いいたします。

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