学校長の春日井です。本日は残暑厳しい中、オープンキャンパスに多数ご参加いただきありがとうございます。
この間国政レベルで私学の授業料無償化の議論が進んできました。まだ予算化を含めた確定ではないものの、次年度から全国の私学の授業料平均にあたる45万7千円を国が生徒に補助するという制度がスタートすると理解しています。このために、私学への関心が高まっていることも感じており、本校では、これまでの奨学金制度の拡充と教育内容の創造に力を入れているところです。

今年は被ばく・戦後80年を迎えています。夏休み前には、本校独自の取り組みである花の日礼拝で、アンネ・フランク資料館館長の坂本牧師のお話、平和礼拝では、難民問題等に取り組んでおられる駒井弁護士のお話を伺う貴重な機会がありました。戦争は決して過去のことではなく、現在も世界各地で拡大している問題として捉え、平和の実現のためにどうしていけばよいのか考え、できることから行動していくことが大切です。それが、本校の教育の柱である「いのちを大切にする教育」「平和の担い手として世界とつながる教育」でもあると考えています。なお、現在、本館1階ロビーにて、「広島の高校生が描く原爆の絵展」を開催しています。これは、広島の高校生が被爆者の方からの聞き取りを行い、それを絵にしたものです。広島平和記念資料館からレプリカ35枚をお借りしたものです。お帰りの際にお立ち寄りください。

部活動では、夏のインターハイには、男子ハンドボール部、女子バスケットボール部、ダブルス戦で卓球部、個人戦で弓道部の選手が出場しました。また、文化部では、吹奏楽部が県大会で金賞を受賞し関西大会に出場しました。英語ディベート部は、昨年に続き全国大会への出場が決定しました。本校では、文武不岐のもと、部活動と同時に学びと行事活動などを大切にし、幹の太い人間形成を重視しています。

そのために、現在中庭の奥では、次年度内完成を目指して、恵愛館の新築工事が始まっています。これは、教室を増やすのではなく、ラーニングコモンズとして、協働の学びのためのフリースペースを作ろうというものです。前回紹介させていただいた45分授業に伴う全教職員による「放課後ゼミ」や探究型の学びの場として、また地域の方々とも協働できるような学びの場を作っていきたいと考えています。加えて、この月曜からは民間の教育機関である「トモノカイ」と連携して、「チューター付学習室」の取り組みを始めます。これは、月から金の毎日3時間、トレーニングを受けた3人の大学生がメンターとして来校し、教職員と連携しながら、学年の課題や各自の課題に応じた学習支援を受けられる取り組みです。

本校は、「地の塩 世の光」を学園訓にしているキリスト教主義の学校です。三年間で、この意味を自分の言葉で中学生に語れるようになろうと生徒には話しています。
ちなみに私は、次のように考えています。
・みなさん一人ひとりは、かけがえのない存在です
・自分らしく生きることで、誰かを助けることができれば とても素敵な人生になることでしょう。
・でも、そんなことがなかなかできない時があっても大丈夫です。あなたのかけがえのなさは変わりませんから。

中学生のみなさんには、様々なワクワクと同時にモヤモヤなどもあると思います。でも、それはみなさんの伸びしろです。そのワクワクを形にし、モヤモヤは何なのか、3年間の高校生活の中で、自分と向き合いながら解き明かしていきましょう。だから、そのままのあなたで、どうぞ入学してきてください。

ちょうどこの9月には、『学校行かないかもラジオ』というインタビュー番組に出演して、そんなことを含めて4回話しています。毎週月曜18時にYouTubeで配信されますので、配信後はいつでも聞けます。20分あまりですので、機会がありましたらお聞きください。