学校長の春日井です。本日は、指定校推薦入試校内内定者ガイダンスに際しまして、生徒・保護者のみなさま方には多数ご参集いただき、ご苦労様です。
数年ぶりに、生徒・保護者のみなさま方の参加による開催を復活しました。それは、指定校推薦入試校内内定者の重みや意味をみなさん方と共有し、後半の学校生活を有意義に過ごしていただくためです。
先日の校内選考委員会で、指定校入試校内内定者の生徒、および大学のプログラム受講内定者計163名/370 名が決定いたしました。3年生生徒全体の45%、半数弱になります。この決定は、校内の内定であり、これから各大学などにおける面接、小論文、学科試験などが課され、最終的に合否の判定が大学などによってなされて確定します。関西の難関私立大学を初めとして、全国の大学から指定校入試の枠を本校が多くいただいているということは、何よりも先輩たちが進学先の大学などでの学びと生活を通して、実績を蓄積してきてくれたからです。今度は、みなさん方が、その担い手になっていくということです。
私からも次の3点について、強調してお話をしておきます。
一つには、生徒のみなさんは、近江兄弟社高等学校の代表として、指定校推薦の校内内定が決定されたことを忘れないでください。それは、学習と生活、日常の振る舞いにおいて学園訓である「地の塩 世の光」を体現する存在であるということです。2年半に及ぶ地道な学びと部活動、学校行事への参加など、日々の生活を積み重ねることによって、今日の日を迎えていることに誇りを持ってください。みなさんは、本校のそうした強みを代表する存在です。
同時に、みなさんが書いた志望理由書を大学が見るときのポイントは、その学部や学科などで、何を学びたいのか、研究したいのかという点にあります。
二つには、高校における3年生後半の今後の学びを、大学などでの学びにつなげるものにしていってください。基礎的な学力の定着を図ると同時に、大学などで、何を学びたいのか、研究したいのか、どんな資格の取得を目指すのか。そのために、関連する文献などを読んだりして、研究ノートを1冊作っていってください。また、大学のどの先生のところで学びたいのか、アポを取って大学訪問、研究室訪問などをしてみるのもいいです。
具体的には、火曜日を軸に開講されている放課後ゼミへの積極的な参加、毎日3時間開設されているトモノカイのチューター付き学習室の活用などは、大変有効です。大学生に直接いろんなことを聞いてください。
三つには、これから受験する仲間のために、何が自分にできるのか考えて、実践していってください。総合型入試、学校推薦型入試、一般入試、専門学校進学や就職など、これから進路選択をしていく生徒も、半数余り存在しているからです。自分の進路は決定しそうだから、後は羽を伸ばそうではなく、また学校のルールを守っていくことだけに留まらず、周囲の仲間のことを考えた振る舞いや可能な支援を積極的にしていってください。これをピア・サポートと言います。今年から、各学級で取り組みが始まっています。そうした姿が、本校をまさに代表する生徒の姿だと思うからです。
最後に強調したいことは、10年後どんな仕事に就いていたいのか考える前に、「どんな人になっていたいのか」について考えていってくださいということです。大学生とゼミでそんな話をしていると「自分の好きなことを通して、誰かを助けられたらいいな」という学生にたくさん出会いました。皆さんの中にも、こんな思いを持ってくれている人もいるのではないでしょうか。誰かを助けるということを生き方や仕事の軸にしたとき、選択の幅はそこから広がっていくのではないでしょうか。
私は、文武不岐の理念のもと、ここまで到達してきたみなさんのことを誇りに思います。そして、心から応援しています。以上、初めのあいさつといたします。