近江兄弟社高等学校校長の春日井です。本日は、びわ湖八幡、並びに近江八幡ロータリークラブ、そしてヴォーリズ学園インターアクトクラブ10周年記念、3クラブ合同例会おめでとうございます。
恩返しではなく、「恩送り」という言葉が私は好きです。私たちは、親、友人、同僚、地域の方々など、
様々なつながりの中で、お世話になり、支えられて今ここにいます。その恩を受けた人には返しきれません。それを、次の世代、身近な人々に返していくということです。この会場に集っておられる方々も、そんな気持ちでここに参画しておられるのではないでしょうか。
生涯学習という言葉がありますが、学問すること、学ぶということは、問い続けること、思考することを手放さないということです。すぐには答えが出そうもない問いを抱え続けることに意味があります。ICTの活用、生成AIの活用によって、「それらしき答え」が簡単に得られる状況が広がっています。しかも、小学生、中学生、高校生、大学生、大人などが、発達段階を飛び越して同じ情報にアクセスし、同じように「それらしき答え」を得ていくことで、オリジナルな思考力はどう育っていくのでしょうか。たとえば、AIが提供してくれた「それらしき答え」を鵜吞みにしないで、AIにも問い続けることが、思考することを手放さないということではないでしょうか。
1年前にここで、「放課後ゼミ」の話をしました。「100ワクゼミ」と称して73名の教職員が、全員参加で自分が生徒とワクワクするようなゼミを開催してきました。私も「論文とラブレターの書き方」講座を開き、昨日が11回目の最終講座でした。論文の考察は、一人一番伝えたい人を想定して、その人に向かって書く。その一人に伝われば、世界中の人々に伝わるよと、大学にいた時に院生や学生には伝えてきました。ラブレターも、一人の大切な人のために書くのです。そこに論文と通底するものがあるのです。私も、自分が40歳の時に65歳で亡くなった父へのラブレターを書いて、生徒の前で読みました。機会がありましたら、校長ブログをご覧ください。
また、今年は、全教職員による「省察レポート」に取り組んでいます。授業、生徒指導、部活動、行事、募集活動などの中から、先生が重点的に取り組んできた教育実践に焦点を当てて、「目的、内容、方法、結果と考察、今後の課題」などについて、1枚レポートを書いてもらい共有して学び合う取り組みをしているところです。
昨年12月7日に、ヴォーリズ来日120周年の6回目の記念事業がありました。閉会の挨拶に滋賀県の三日月知事が来ていただきました。私は滋賀県いじめ再調査委員会でご縁があった知事と再会し、少しお話をしました。その後、今週知事から丁寧なお手紙をいただきました。生徒たちに伝えた内容の一部を、改めて紹介します。『校長が掲げられる「いのちを大切にする教育」、そしてコミュニティの再生と平和の創造への思いは、まさに今を生きる子どもたちに最も必要な理念であり、県としても深く共感するところです。近江兄弟社高等学校の生徒のみなさんが、育んでおられる「他者を思い、社会とつながって生きようとする力」は、滋賀の未来を支える大きな財産です』。このように、三日月知事がヴォーリズ学園、近江兄弟社高校のみなさんのことを応援していただいていることをお伝えし、ご挨拶とさせていただきます。