こんにちは。学校長の春日井です。
1.学校は失敗付きの練習ができて排除されない場所
・まずは5月の連休まで、次は夏休みまで、そして9月の連休まで。
・6月~7月:紅隣祭(体育の部、文化の部)を楽しもう。
・気を張って新学期を迎え頑張っている生徒たちの姿⇒比較的元気な雰囲気です。
・疲れが出たり体調を崩したりしがち⇒無理しないで休むことも大切です。
・学級・部活動、生徒会などで、自分の居場所、友人関係ができれば花丸です。
・できなくても、マイペースでやれればこれも花丸⇒今のままのあなたでOKです。
・不登校の生徒たちの特長:感性豊かで優しい、だからお互いの気持ちがわかるのです。
2.1学年81人で81通り、単位制全生徒247人で247通りの成長のプロセスがある
・青春したい、友達がほしい、学び直しをしたいという人。
・誰かのために役に立つことをしたいという人。
・でも、傷つき体験もあって、それがトラウマになっているような人。
・そんな中で、大学、専門学校等を進路先に考えて実現している⇒90%が進学しています。
・とりあえず所属先を確保したいという人→入学したけれどもなかなか登校できない人もいます。登校できる、できないだけを見ないで、本人の変化、成長を見てあげてください。
⇒自分のペースで、3年~4年間をかけて学びと学校生活を作っていってください。
3.先輩からのメッセージの紹介
3月に卒業した単位制の先輩の田原さんは、卒業礼拝で代表として次のように述べてくれました。「単位制では、学校に来れていない人のことを責めずに、自然と気に掛ける人がいたり、無理に励ましたりもせず、距離を詰めすぎることもありませんでした。どんなクラスメイトのことも、同じ空間にいることを当たり前だと受け入れてくれる空気がありました。単位制に入ってから、何かを無理に頑張らなくてもいいし、完璧にできなくてもいいのだと考えられるようになったことが、すごく大きな支えになりました」と。
4.思春期・青年期の子どもの発達・成長と保護者の役割
*ある単位制・通信制の生徒の話から
「毎日夜は希望に満ちて学校に行こうと思う。でも朝には行けなくて希望が絶望に変わる。
そんな私を見て、親からは嘘つきと言われた。」⇒その後、理解してくれるようになりました。
*ある大学生の話から(高校の頃)
「私とあんたとは生き方が違うと認めてくれた。私は急流の球磨川、あんたはゆっくり流れる中国の黄河みたいや。」⇒この後、自分は自分であっていいと思えるようになりました。
・第二の誕生⇒もう一人の自分と向き合い対話をして、生き方や進路などを考える時期。
・子どもの話を聴くということ⇒子どもが安心して自分と向き合うことを応援すること。
・聴く=「聴す(ゆるす)」の深い意味⇒話してくれている相手をまるごと受け入れていくこと。
・親子の距離が大切:子どもの自己決定を応援すること⇒自己決定のプロセスを応援する、結果の正否に関わらず応援する。
・不器用だけれども、人間関係の調整能力を身につけていく時⇒トラブル等は失敗から学ぶ大切なプロセス。関係修復の中で相手を許すことも大切。
・「親の会」で大切にしてきた「信じ、任せ、待つ」ということの意味
⇒子どもの成長を信じる、自己決定を応援していく、回復段階に応じて関わり様子を見る。
5.子どもがつまずいたときに、「0か100か」で判断しない
・たとえば、すぐに進路変更ではなく、折り合いをどうつけていくのか調整能力をつけていくことが、人生にとっては大事なこと。
・学び方の道筋は、多様に準備されているのが単位制課程です。例えば、正規の授業、ハイブリッドの授業、NHK学園の通信制併用、高等学校卒業資格認定試験併用など、様々な方法で74単位を取得できます。⇒担任などと一緒に作戦会議をしましょう。
6. 10年後、どんな人間になっていたいのかが大切
・その人が、社会とつながってどう生きて働くのかについて考え合うことが進路学習です。
⇒「自分の好きなことを通して誰かを助けたい」という若者、不登校の経験者は多い。
・近江兄弟社高等学校の生徒が持っている強みである「困っている人を助けたい、他者や社会とつながって自分らしく生きたい」といった姿勢や生き方、ワクワクをカタチにしていく場がヴォーリズ学園にはたくさんあります。
7. 今年も、放課後の取り組みを継続し、発展・深化させていきます。
一つは、部活動OFFの火曜日を軸に全教職員の手で通年行う「放課後ゼミ(100ワク)」です。二つには、教育機関「トモノカイ」と学年の教職員が連携して、月から金まで毎日大学生が4名来校して、3時間行う「放課後学習(メンタールーム)」の取り組みです。自分の興味関心に応じた課題探究の場として、また日常の学習を補完し実力をアップしていく場として、この二つの取り組みを大いに活用してください。
・私も「論文とラブレターの書き方~伝えたい人のために~」というゼミを持ちます。昨年は、単位制課程の生徒も参加してくれていました。
8.自主性と主体性という言葉があります。
自主性は、誰かに決められたこと、与えられた役割を自ら率先してやっていくことです。主体性は、何がしたいのか目的、課題などを自分で決めて、自分の意思や判断でやっていくことです。自主性は、「決められた〔1〕を率先してやること」、主体性は、「〔0から1〕を生み出していくこと」とも言われます。課題が山積する現代社会で求められている人間力は、主体性であり、主体と主体がつながっていく協働性の大切さが指摘されています。