学校長の春日井です。本日は残暑厳しい中多数ご参加いただきありがとうございます。
今年度は、私学「授業料無償化」と本校独自の様々な取り組みの中で、多くの新入生を迎えることができました。受験生のみなさんにとっては選択の幅が広がってきたと考えています。ここでは、公立と私学が一線に並んでどんな学校を創っていくのか、その時に何を大切にしていくのかが問われていると思うのです。私学だからこそ柔軟にできることもあると考えています。本校には、地域に根差し、国際社会に視野を広げ、滋賀県の生徒たちを大切に育てていこうという姿勢があります。
幸いなことに私たちヴォーリズ学園には、創立以来104年という歴史の中で大切に育まれてきた建学の精神と学園訓があります。それは、キリスト教主義に基づく「人間教育」であり、「地の塩 世の光」という目指す人間像です。本校では、自分のことも他者のことも大切にしようとする生徒が育っています。本校の教育で大切にしていることは、「いのちを大切にする教育」「平和の担い手として世界とつながる教育」「豊かに生きる力を育む教育」の3つです。夏休み前にもオーストラリアの姉妹校から20名の高校生が訪問してくれて、2日間ICCの生徒と一緒に授業を受けたり交流したりしました。国際センターでは、「すべてのコースから留学に、すべてのクラスに留学生を迎え入れよう」を目標に掲げ、平和と国際交流の架け橋になっていこうと取り組んでいます。
本校独自の取り組みの一つに、奨学金制度がありますが、今年度より学業優秀者への奨学金を拡充いたしました。その結果、現在の1年生では、これまでのスポーツ文化活動奨学金が35名に、学業優秀者奨学金が86名に支給されています。現在の額は年間10万円か20万円で、基本的には3年間継続されます。これは、新入生の約3割となります。加えて、入試成績上位奨学金として、入学金相当額が44名に対して支給されています。重複受給も可能です。ここには、文武不岐という理念のもと、どれか一つではなく、学業、部活動、行事など、多くの分野で活躍していく生徒を応援していきたいという学園の姿勢が込められています。
そのために、現在中庭の奥では、ちょうど1年後の完成を目指して、恵愛館の新築工事が始まっています。これは、教室を増やすのではなく、ラーニングコモンズとして、地域や国際社会と連携・協働した学びや交流のためのフリースペースを創ろうというものです。全教職員による「放課後ゼミ」や探究型の学びの場として、部活動の発表の場として、また地域の方々や留学生、姉妹校などとも交流できるような場を創っていきたいと考えています。
進路選択についてですが、本校では約半数が、指定校推薦で進路を決定しています。先日も学内の判定会議をしていましたが、3年間努力を重ねてきた生徒たちの顔が浮かび、なんだか愛おしく思える時間になりました。残りの半数が、自己推薦、総合型選抜、一般入試などです。指定校推薦は本校の強みとして生かしつつ、もう一歩高みを目指してチャレンジしていく生徒、それにふさわしい資質能力を高めていく取り組みも強化していきます。
放課後の取り組みとしては、火曜日を部活動一斉休止日にして、70名余りの全教職員で100余りの放課後ゼミを開設しています。また、月から金まで毎日3時間、教育機関トモノカイと連携して大学生を4名招いて、学年とも連携しながら、放課後学習の場として「メンター学習室」を開いており、誰でも参加できます。私たちは、流行だけを追い、また流行に追われるのではなく、課題の多い時代の中にあってこそ、先人たちの思いを大切にして、みなさんの夢や希望、ワクワクをカタチにしていく学校をみなさんと一緒に創っていきたいと考えています。