ヴォーリズ・アワー(VH)
課題を見つけて、答えを探り、
自分の言葉で
プレゼンをする授業です。
ヴォーリズ・アワーは
本校における
「総合的な探究の時間」
の名称です。
- 進路意識、就労意識の向上、帰属意識の醸成
- 調べ方、整理の方法、 発表の仕方などの技術の獲得、向上
- 非認知能力の獲得、向上
の3つをもとに、地元近江八幡から、世界へ目をやり自分の将来を考えていくプログラムです。
1年生 八幡学 地域研究
近江八幡の魅力と課題を探り、
その解決策を考えて提案します。
1年生は課題型プロジェクトフィールドワーク「八幡学」に取り組みます。9つのテーマに分かれ、事前学習をし、それをもとに現地でインタビューを行います。それらをまとめてグループで発表します。地元の歴史や文化の魅力を再確認し、課題を解決するための方策を考えて、ふるさとの魅力を発信しています。
コースと特徴
観光ボランティアガイド
観光観光都市・近江八幡。その観光を支える「ボランティアガイド」の働きを調べます。問題点を洗い出し、解決に向けたプランを考えます。目指せ、高校生観光プランナー!
株式会社近江兄弟社
ヴォーリズヴォーリズは、建築に必要な建築金物や家具、ステンドグラス、ハモンドオルガン等の幅広い輸入を行うための会社として近江セールズ株式会社を設立しました。そこに込められた想いを調べます。
株式会社カワサキ
特産品近江八幡は、日本で最初に数珠づくりの礎が築かれた場所。その生産量は全国の70%にも上ります。なぜこの地で数珠玉が作られるようになったのか。その秘密を探り、さらなる発展に向けた方策を考えます。
八幡堀を守る会
環境豊臣秀次が八幡山に城を築いた際、琵琶湖とつなぐ堀を作り、湖上を往来する船を城下町に寄港させていました。現在は桜並木や花菖蒲が美しい近江八幡の観光名所。環境や景観を守りつつ、資源の有効活用を考えます。
左義長保存会
左義長左義長は本来中国の正月行事。豊臣秀次が八幡山城を築いて城下町を開いたのと同時に、日牟禮八幡宮の火祭として定着しました。伝統を守りながら、新しいことにも挑戦できないか考えます。
ラ・コリーナ
地域全国的にも有名な菓子店「たねや」。創業は近江八幡市で、ヴォーリズとの関係もありました。「人と自然、共に生きる“いのち”の在り方を見つめ、近江八幡から世界へと発信してゆく」決意を学びます。
かわらミュージアム
伝統文化近江八幡の景観にかかせない瓦に関して、その歴史や製作技法・芸術性を紹介している瓦専門の博物館です。この地でなぜ瓦産業が発展したのか、これからさらに発展させるにはどうすればよいか。高校生の感性に期待してみましょう。
ヴォーリズ記念病院
医療ヴォーリズ記念病院は、「不治の病」と恐れられた結核患者を憂えたヴォーリズとツッカー女史、その同志たちの協力により開院されたのが始まりです。キリスト教の「隣人愛」と「奉仕」の業を、医療を通じて学びます。
円山の葦
内湖の産業近江八幡の葦は、琵琶湖や内湖の生態系・環境の保全として重要な役割を果たすだけでなく、産業としても街の発展に貢献してきました。経済と環境、そこに住む人々、すべてによいその仕組みを学びます。
2年生 海外研修旅行 グローバル社会研究
アジアの歴史や文化を学び、
姉妹校を訪ねて交流を深めます。
毎年11月に分散型の海外研修旅行を実施しています。
研修旅行の主な目的は、平和学習と姉妹校・提携校との交流です。この経験が、かけがえのない出会いとなり、感動を与え、心の扉を開かせ、「平和の使者」への第一歩となります。
事前学習
約1年間訪問する姉妹校について調べ、私たちヴォーリズ学園との違いや、日本の教育システムとの違いなどについて学びます。それらに加え、その国や地域の文化・歴史・ポップカルチャー・地理・食・流行などについて探究し、発表します。
現地のことばでスピーチができるように代表者は練習を重ねて訪問します。
コースによっては事前に、姉妹校の生徒が先に来日し、本校を訪ねてくださる場合もあります。本学園で交流し、一旦お別れした後に再開する喜びは友情をさらに深めます。
帰国後学習
研修先でお世話になった友人に心を込めて「Thank you letter」を送ります。例年、クリスマスカードに感謝を込めてお送りしています。
コースによっては、後日その友人が来日され、本校を訪問してくださることもあります。自分たちの国でおもてなしの精神を発揮する貴重な経験を積むことができます。
3年生 総合型選抜に挑戦 進路を拓く課題研究
自分自身を分析し、社会貢献を
含めた今後の展望を表現します。
- 総合型選抜試験とは小論文、プレゼンテーション、口頭試問、実技、資格・検定試験の成績等が総合的に評価される入学試験の方法のこと。
3年生の探究学習は、「自分のやりたいこと」を考える時間です。
総合型選抜に挑戦!というタイトルを見ると、入試の準備をするイメージになるかもしれませんが、目標はそこではありません。職業や学問にとらわれず、自分が社会に出たときにどうしたいのかという大きなストーリーを作ります。
「何がしたいのか」「どんなことに興味があるのか」「どんな課題意識を持っているのか」を整理し、その「きっかけ」を思い出します。
「やりたいこと」将来の理想を言葉にしてみます。この作業は、志望理由を考えることと同じです。入試を利用して、これまで漠然としていた「未来の自分」を、もっともっと自分の「軸」にしていきます。変化の大きい時代だからこそ、自分がどうしたいのかを見つめる時間は必要と考えています。
授業の概要
春から取り組み、1年かけて「冬の発表」に挑みます。
次の3つのテーマの中から1つ以上を選びます。
総合選抜型・学校推薦型チャレンジ
国公立・私立AO準備
- 目的
- 志望理由を完成させる。自分のキャリアをデザインする。自分の思考を整理してまとめ、アウトプットする。など
- 流れ
- 実際の受験スケジュールにそって、必要な要素をそろえていきます。
志望理由、自己アピールをまとめ、プレゼンの準備をし、面接練習を重ねます。
- 備考
- 実際の受験につながらなくても構いません。自分の目標や課題意識を高めることが大切です。
総合選抜型・学校推薦型チャレンジ
論文・コンペ・コンテストに応募
- 目的
- 自分がこれまでがんばってきたこと、得意なこと、やってみたいことに挑戦し、ポートフォリオを作ります。
- 流れ
- 「論文」「コンペティション」「コンテスト」など、自分の挑戦したいものを1つ以上選択します。
募集要項を入手して、制作に取りかかります。
- 備考
- 複数人でチャレンジすることもできます。
一般入試チャレンジ
- 目的
- 受験後の自分の姿や受験までの道のりを想像し、そこに至る学習プラン・スケジュールを作成します。
受験を目指す「仲間がいる」ことを確認します。
- 流れ
- 合格体験記(仮)を創作 → 学習プラン・スケジュールを作成
→ 教科・科目の実力を確認し、優先順位や配分を決定 → やるべき教材を確定
→ 目標挑戦校/実力相応校/安全校を1つずつ想定し、対応策を考えます。
- 備考
- 途中で変化しても構いません。面談等で進捗状況を確認していきます。
テーマを選んだら、詳細を詰めていきます。
担任の先生と面談し、内容を調整しながら、
取り組みを開始します。
「私のやりたいこと」
「社会でどう活躍したいのか」
「挑戦したこと、挑戦したいこと」などを
まとめて発表します。
- スライドやポスターを使ってプレゼン形式で発表します。
- 例えば1Bを選んだ生徒は、取り組んだ内容や制作物を使って、「なぜ挑戦したのか」
「苦労した点」などのプレゼンができます。 - 2を選んだ生徒は、「なぜ学んでいるのか」や「自分の勉強法や苦労したこと」の
発表ができます。
- 文献やデータを用いて,根拠と説得力のあるプレゼンとなるよう注意します。
- ルーブリック※に従って、相互に評価を行います。
3年の春には曖昧だった考えも、冬の発表を迎える頃にはしっかりとまとまって、周囲を納得させられるプレゼンの形になっていきます。ここで考えたことが、これから先の人生の糧となるように先生方も全力で生徒をサポートしています。
- パフォーマンス課題における学習の到達度を評価する指標のこと