
宗教教育
いのちを大切にする教育
近江兄弟社高等学校では、宗教教育を「いのちを大切にする教育」と考えます。「世界ナンバーワンのベストセラー」ともいわれる聖書を教材に、自分のいのち・存在自体がかけがえのないものであること、そして仲間・友人のいのち・存在もまた同じように尊いことを学びます。

浅居 正信学園牧師
ヴォーリズ学園は、「イエス・キリストを模範とする人間教育」を建学の精神として掲げ、聖書を人間教育の教材としてイエス・キリストの教えと生き方に学び、人間形成の指針としています。
学園の宗教教育は、与えられた「いのち」を大切に輝かし、他者の「いのち」も大切にできる1人ひとりを育みたいと願っています。そのために「いのち」の教育、「平和」教育、「環境」教育を宗教教育の3つの柱に据え、協力しあって世界の人々の平和と幸せのために学び、実践することを目指します。
ヴォーリズ学園では、毎朝の礼拝や聖書の授業、様々な宗教行事等を通してイエス・キリストの生き方に学び、複雑な社会において「いかに生きるのか」を考えるヒントが用意されています。
Family

大人になり自問自答できる価値観
保護者代表川森 勇次さん〈元高校PTA会長〉
「地の塩・世の光」‒ 30年前に卒業した私は、人生の節目にこの聖句を思い出します。学生時代はこの言葉の意味を深く考えることはありませんでしたが、大人になり、我が子がこの学園にお世話になったことで、この言葉の意味を自問自答することが多くなりました。
中学・高校でお世話になった私の子どもたちも、やはりこの聖句が心に残っているようです。
そんなこともあって卒業後も、時折『聖書』を開くことがあります。キリスト教の歴史を学び直し、そこからまた、多くのことを学ぶ機会を得ました。これもまた、学園からきっかけをいただいたように思います。
近江兄弟社高校の宗教教育では、互いの違いを認め合う多様性と、他者への寛容・尊敬の気持ちを育むことができます。
これからグローバルな世界に出て行く子どもたちには、特に必要な教養の一つであると思います。
- 主な取り組み -
自分も他者も大切にする
本校は、日々の生活が「礼拝に始まり、礼拝に終わる」スタイルとなっています。毎日の朝礼・終礼、週2回の放送礼拝、週1時間の宗教科「聖書」の授業や定期的な特別礼拝でいろいろなテーマの社会的問 題に触れ、それらを他人事とは思わず自分の事として考え、自分に何ができるか、「隣人愛」の実践につ なげていきます。

◉花の日礼拝
- ◎放送礼拝で磨く表現力
- ◎ユニークな宗教科「聖書」の授業
全員参加型の礼拝行事
本校では年間5回の特別礼拝や学年集会、クラス別集会で行うミニチャペルなどの運営を生徒の宗教委員会を中心に行います。特に花の日礼拝とクリスマス礼拝では有志による聖歌隊が編成され、見事なハーモニーを響かせます。すべての礼拝の機会が生徒自身の学びの場、発見の場、成長の場となります。

◉クリスマス礼拝
- ◎周囲への感謝を学ぶ花の日礼拝(5月)
- ◎世界平和について学ぶ平和礼拝(7月)
- ◎創立者ヴォーリズ夫妻について学ぶ創立者記念礼拝(11月)
- ◎イエス・キリスト誕生の意味について学ぶクリスマス礼拝(12月)
- ◎卒業する先輩から学ぶ卒業記念礼拝(2月)
グローバル社会で生きるために
日本におけるキリスト教徒は人口のわずか1%前後に過ぎませんが、世界的に見ればキリスト教徒は人口の約3分の1を占めています。グローバル化が進む現在、皆さんの生きていくさまざまな場面でキリスト教と関係することが多くなります。高校時代に、キリスト教的価値観やキリスト教の儀礼、聖書に触れることは、今後の人生に必要不可欠な教養となることは間違いありません。

◉平和礼拝
- ◎身につく確かな宗教観
- ◎グローバル社会で必要な「教養」
Student
タレントを輝かせる学校
~自分に自信を、成長できる日々~
私は聖書の授業や礼拝で知った「タレント」という言葉を日々の生活で大切にしています。イエス・キリストの言葉「タラントン」に由来し、神様から与えられた才能という意味です。他人と比較するのではなく、自分なりに才能を伸ばしていこう、自分を輝かそうということです。
高校最大の宗教行事クリスマス礼拝は私にとってタレントを活かせる最大の場です。私はSHIBICという主に礼拝の司会を活動とする部活動と合唱部に所属しています。そのためクリスマス礼拝では司会そして聖歌隊と私の持っているタレントを活かすことが出来ます。その他にもハンドベルの合奏に参加しタレントを活かす人、讃美歌を一生懸命歌ってタレントを伸ばす人、講師の先生のお話を聞き自分のタレントを発見する人と礼拝には様々なタレントを活かせる場があります。クリスマス礼拝などの宗教行事で才能を伸ばすことは自分自身の成長に繋がり、自分に自信が持てるきっかけとなっています。
Y.S
〈アーツサイエンスクラス3年 近江兄弟社中学校出身〉